交通事故による脊髄損傷 体験談

リハビリテーション:急性期

脊髄損傷の原因で圧倒的に多いのは交通事故です。

交通事故の被害は、いつなんどき遭うかわかりません。

脊髄損傷の疑いのある患者は、受け入れ態勢の整った救急指定の病院に搬送され、急性期の治療を受けます。

 

もっとも重要なことは、全身の状態を安定させることです。

脊髄は、背骨(脊柱)の中にあって、直径約1cmの細長い円柱状をしています。
脊髄からは直接神経が延びていて、脳が発する命令を体の各部分に伝える役割をしています。

交通事故で脊髄が損傷した可能性がある人の体を不用意に動かすと、脊髄の損傷がさらに悪化する可能性があるので、救急隊は、細心の注意を払って患者を搬送し、病院に引き渡します。

体を安定させることが、損傷を最小限に抑えることにつながるのです。

 

救命救急の段階では、薬や手術で脊髄の圧迫を緩和する場合もあります。

上部の脊髄(頸髄損傷、上位胸髄損傷)を損傷すると肺機能が低下するので、人工呼吸器を使った治療を選択することもあります(アンビューバッグ、非侵襲的陽圧換気マスク等)。

 

肺機能の低下により、肺炎を発症するリスクが高くなるので、感染を防ぐための治療も重要になり、抗生物質を投与するなどして感染症予防に努めます。

 

脊髄損傷を発症すると、全身の筋肉の緊張が低下するので、褥瘡(床ずれ)を起こしやすくなるので、体位の変換にも注意しなければなりません。

同じ体位をずっと保っていると、深部静脈血栓症、肺塞栓などの合併症のリスクが高くなります。

 

これらの治療を、医師と看護師、理学療法士などの医療チームが行います。

嚥下障害が起きた場合は、言語聴覚士が嚥下リハビリを行うこともあります。

医療チームは、急性期を脱した時にどのような症状が残るかについても予測して治療を進めます。

 

急性期は、患者の容体が変わりやすい期間と言えます。

 

厳重な療養が必要な場合もありますし、劇的な回復で今後のリハビリや治療などの方針を素早く検討しなければいけなかったりする場合もあります。

これらは医療チームが患者の容体を診ながら検討するものですので、心配とはいえ患者の家族が素人判断で患者に手を加えることをしてはいけません

 

「少し寝づらそうにしているので枕を動かしてみよう。」「上半身をもう少し起こした方がよさそうだから、ベッドの高さを変えてみよう。」など、一見すると患者のことを思ってした行為のように見えます。

ですが、脊髄損傷で部分断絶の場合、つながっている神経が切れないように保全しなければならなかったり、頭を打って脳圧が高いために治療に最適な高さに頭を固定していたりと、一見何気ない患者の体勢であっても医療チームが考え抜いて保っていることもあります

 

そのため、医師や看護師から許可が出るまでは体などに触れずに、どうしても気になったのならば医師や看護師に一声かけて、自分ではせずに看護師などに体制を変えてもらうようにしましょう

 

急性期の時期は患者の家族にとって、「ちゃんと元に戻るのだろうか?」、「意識は回復するのだろうか?」「いつまでICUに入ってないといけないのだろうか?」と、心配することがたくさんあることだと思います。

それに加えて、患者が仕事をしていたのならば会社やお店に対しての心配もありますし、何より心痛が収まらないうちに交通事故の処理に関して警察や保険会社から連絡があったりしますので、日常生活から一転した状況についていけないことがあります。

 

この間は、「患者は医療チームにお任せする」という心づもりでいた方が、今後のモチベーションを保ちやすくなります。

ページの先頭へ

全国交通事故弁護団への電話相談について

この脊髄損傷専門サイトは,弁護士43名の全国交通事故弁護団により運営されています。

交通事故による脊髄損傷について,お悩みの方は,弁護団の担当弁護士に直接相談することもできます。

ぜひ、下記の都道府県別の地名をクリックして地方別の担当弁護士に御連絡ください。

全国交通事故弁護団の弁護士紹介ページがひらきます。

全国11拠点弁護士43名

担当地域一覧表
 
※都道府県別の地名をクリックすると地域担当の弁護士ページが開きます。

●東北  青森   岩手   宮城   秋田   山形   福島

 ●北関東  茨城    栃木 群馬 

 ●南関東  埼玉   東京   神奈川    千葉(成田)  千葉(柏)

 ●北陸  富山 石川 福井

 ●東海  愛知    岐阜 静岡 三重

 ●関西  大阪 京都 兵庫 滋賀    奈良  和歌山  鳥取

 ●中国・四国    岡山    山口    香川   愛媛   徳島    高知 

 ●九州  福岡    佐賀    長崎    大分    熊本  宮崎    鹿児島