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交通事故による脊髄損傷の損害賠償請求をできるのは誰でしょうか?

2013-01-29

香川・高松で交通事故に遭った場合、交通事故にともなう損害賠償をできるのは、原則として損害を受けた被害者です。

しかし、脊髄損傷によって重度の高次脳機能障害が発生して交通事故の被害者に判断能力がない場合、もしくは判断能力があっても不十分の場合は、本人以外でも損害賠償請求ができます。

そのためには、被害者が成年であれば、まず「成年後見開始申立て」を行って成年後見人を選任してから損害賠償手続きに進みます。

 

成年後見人を定めるのは、申立をする人の居住地の最寄りの家庭裁判所です。

手順としては、まず、脊髄損傷でケガをした患者さんの家族が家庭裁判所に成年後見申立をします。

家庭裁判所は、調査をした上で本人の成年後見を開始します。

裁判所は、その上で、本人の利益になるよう行動することが最も期待できる人を成年後見人として選任します。

 

成年後見人は、通常は通常は、本人と最も身分関係が近い者が選ばれることになっています。

例えば、夫婦のいずれかが脊髄損傷になった場合はその配偶者が成年後見人に選任されます。

 

成年後見人は、医師が発行した脊髄損傷患者の意判断能力が不十分という診断書を添付して、家庭裁判所に申請してから、3か月~4か月かかって承認されます

これはあくまでスムーズにいった場合ですので、書類に不備があったり、脊髄損傷患者の意思表示が出来ると認められたり、成年後見人が適格者ではないと判断された場合には、成年後見人の認定が遅れたり、成年後見人自体が認められない場合もあります。

 

そのため、脊椎損傷患者の代わりに家族が、保険会社と保険金交渉が正式に行えるのは、認定後と言うことになりますので、事故から最短で3~4か月後からと言うことになります。

その間保険会社との交渉がストップしてしまうため、患者や家族も不安に思うことがあるかも知れません。

 

早い段階で被害者本人から意思確認が取れ、弁護士に依頼できれば保険会社との交渉はすべて任せることができます。

成年後見人の申請も保険会社との交渉を考えてタイミングを計らなければ、結果的に不利となる可能性も出てくるため、交通事故に精通した弁護士に事前に相談しておく方がベストと言えます。

また、煩雑で難しい成年後見人の申請も、正確に弁護士が代わりに行ってくれるため、安心することができます。

 

成年後見人として認められれば、保険会社との交渉も代わりにできますし、不動産の売却などは家庭裁判所の承認が必要になりますが行うことができます。

何より家族の生活費や脊椎損傷患者自身の治療費も、成年後見人の判断で患者自身の資産を使って支払うことができるため、生活をする上でも利点が多くあるので、脊椎損傷患者の意判断能力が不十分である場合には、有効な制度であると言えます。

 

また、成年後見人制度は脊椎損傷患者が回復をして、意思判断能力が十分にあると認められれば取り消すこともできるため、一時的な手段と考えて申請することも一つの手段と言えます。

 

成年後見開始申立の制度をするタイミングや申請方法で困っている脊髄損傷の患者さんのご家族は、交通事故に詳しい香川・高松の弁護士と相談することで、損害賠償請求の手続きを着実に進めることができます。

 

 

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脊髄損傷における後遺障害の等級はどうやって決まる?

2013-01-22

香川・高松で交通事故で脊髄損傷になって後遺症が残った場合後遺障害の等級認定の基準について述べます。

脊髄損傷が原因の後遺障害は、以下の項目を基準に等級が認定されます。

 

◇麻痺の範囲(四肢麻痺、対麻痺、単麻痺)

◇麻痺の程度(高度、中等度、軽度)

◇介護の有無及び程度

 

脊髄損傷によって「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」 「脊髄症状のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作について、常に他人の介護を要するもの」は、障害等級1級1号です。

高度の四肢麻痺または対麻痺は1級1号です。

中程度の四肢麻痺または対麻痺だが、食事・入浴・用便・更衣等について常時介護を要するケースも1級1号に該当します。

 

「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護をするもの」「脊髄症状のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作について、随時介護を要するもの」は、後遺障害等級2級1号です。

中等度の四肢麻痺、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要する軽度の四肢麻痺および対麻痺が2級1号に該当します。

 

このように、脊髄損傷における後遺障害の認定は、麻痺の部位と麻痺の範囲だけでなく、どのような介護を要するかも判断の基準になります。

後遺障害の申請をする際には、症状を正しく判断して後遺障害診断書を作成することが求められます。

 

後遺障害の診断時に気を付けることは?

後遺障害の診断は、素人では分かりづらいと言うことがあります。

 

「いや、脊髄損傷なのだからもっと障害が重いはずだ。」

「ひざから下だけでなく、腰から下全体に後遺障害が出ているのに…」

「今日はたまたま体調が良くて動けているが、体調の悪いときは動きが全然違う。」

と、医師の後遺障害の診断に疑問を抱く場合もあると思います。

 

交通事故により後遺障害に精通している医師であれば、症状が固定したと言っても日によって波があり、「このくらいの障害認定をしておかないと、後々介護する人が大変。」というさじ加減が分かっているのですが、あまり慣れていない医師であると、診察している時点での患者の様子しか見ていないため、このような後遺障害の診断が下されてしまうことがあります。

 

もちろん、医師による経験不足である場合も否めませんが、もう一つ気を付けたいのが患者や家族に問題がある場合です。

 

特に男性や几帳面な性格の人だと、「お医者さんの前だからしっかりしなければ!」と空元気の状態となったり、逆にメンタルが弱っている場合は必要以上に症状を重くして言うことがあり、医師の診断とはかけ離れた状態だと思い込んでいるため、ギャップが生じることがあります。

また、家族が患者の症状を正しく把握しておらず、実情以上に重傷だと思い込んでいるケースもあります。

 

・後遺障害の診断に納得できない場合は?

とはいえ、本当に医者の後遺障害診断書が正しいか、疑問に感じる時があると思います。

 

まずは、ギャップを埋めるためにも介護の日記をつけている場合には医師に見せて、「こういった時にはこんな症状が出ます。」と、客観的なデータを示すことも必要です。

 

また、どうしてもと言う場合には、別の医師に後遺障害の診断をもう一度してもらうと言う方法もあります。

 

 

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脊髄損傷における労働能力喪失期間は何歳まで?

2013-01-19

交通事故で脊髄損傷を損傷すると神経障害を発症して、体の機能の一部を失います。

そのため、交通事故の前と同じレベルの労働ができなくなった場合は、労働能力の損失を考慮して慰謝料を算出します。

「労働能力損失期間」はどのように求めるかについてお話します。

 

原則として、労働能力喪失期間は症状固定を行った日から67歳までとされます。

 

障害等級が低い場合は、保険会社が労働能力損失期間を67歳より若い時期として慰謝料を計算することがあります

例えば、脊髄損傷のうち、局部に頑固な神経症状を残している状態で、運動障害を伴わないが感覚障害が片側の下肢に認められるような場合、自賠責保険の別表2によって「12級 12号」の障害等級が認定されます。

しかし、保険会社は、労働能力喪失期間を67歳までとせずに短縮した上で慰謝料を提示することがあります。

 

このように労働能力喪失期間を一定期間に制限することは、一般的に行われている実務的取り扱いです。

被害者側が弁護士を立て、より長期の労働能力喪失期間を認定した判例を保険会社に提示するなどして交渉をすることによって、慰謝料を増額できる可能性があります

 

脊髄損傷が原因の神経症状の現れ方は、損傷した部位によって大きく異なります

認定を受けた障害等級が低くて思っていたような慰謝料の提示がないと悩んでいる方は、弁護士と相談することをお勧めします。

 

では、67歳以上で脊髄損傷となった場合は、「労働能力喪失期間」は認められないのでしょうか?

 

実は、67歳以上である場合には別の計算方法が適用されます。

67歳を超えていたり、 症状固定日から67歳までの年数が平均余命の2分の1より短くなる者の場合は、平均余命の2分の1の期間を喪失期間とします。

仮に67歳の男性が交通事故にあい労働能力喪失期間を計算すると、保険会社が使う簡易生命表を見ると平均余命は17年ほどになるため、2分の1の8年になります。

 

そのため、加害者側の保険会社が言葉巧みに「ご高齢ですので、あまり保険金は…。」と言う場合もありますがあきらめる必要がなく、むしろ弁護士などが介入することで正当な保険金を受け取れるケースが多々見られます

 

ですが、労働能力喪失期間は67歳まで認められない場合もあります

よく「ひざの痛みも体の一部になって慣れた。」のように、あまり重くない障害であるといつしか体に慣れが生じ、障害がありつつも仕事をこなせるようになったりします。

また、20歳代以下であると回復力が高齢者と比べて非常に高いことから、労働能力喪失率が段階的に引き下げられ、ひいては支払われる保険金が少なくなることがあります。

 

これを「馴化と可塑性」と言い、交通事故の被害者や被害者家族からすると納得しづらい制度です。

特に脊髄損傷患者の方は、5年後10年後の回復率が正確に予想できないため、患者や家族が生活していくうえで、支払われる保険金額は重要事項と言えます。

 

保険会社は、交渉しなければなるべく支払わないようにしてきますので、どうしても交渉がうまくいかない場合には裁判も視野に入れなければいけません。

裁判所は被害者寄りの判例が多いとはいえ、裁判となると被害者や被害者家族の負担が大きいため、事前に弁護士に相談した方が無難と言えます

 

お困りの際は香川・高松の弁護士がご相談にのります。

 

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