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リハビリテーション:急性期

2014-11-22

脊髄損傷の原因で圧倒的に多いのは交通事故です。

交通事故の被害は、いつなんどき遭うかわかりません。

脊髄損傷の疑いのある患者は、受け入れ態勢の整った救急指定の病院に搬送され、急性期の治療を受けます。

 

もっとも重要なことは、全身の状態を安定させることです。

脊髄は、背骨(脊柱)の中にあって、直径約1cmの細長い円柱状をしています。
脊髄からは直接神経が延びていて、脳が発する命令を体の各部分に伝える役割をしています。

交通事故で脊髄が損傷した可能性がある人の体を不用意に動かすと、脊髄の損傷がさらに悪化する可能性があるので、救急隊は、細心の注意を払って患者を搬送し、病院に引き渡します。

体を安定させることが、損傷を最小限に抑えることにつながるのです。

 

救命救急の段階では、薬や手術で脊髄の圧迫を緩和する場合もあります。

上部の脊髄(頸髄損傷、上位胸髄損傷)を損傷すると肺機能が低下するので、人工呼吸器を使った治療を選択することもあります(アンビューバッグ、非侵襲的陽圧換気マスク等)。

 

肺機能の低下により、肺炎を発症するリスクが高くなるので、感染を防ぐための治療も重要になり、抗生物質を投与するなどして感染症予防に努めます。

 

脊髄損傷を発症すると、全身の筋肉の緊張が低下するので、褥瘡(床ずれ)を起こしやすくなるので、体位の変換にも注意しなければなりません。

同じ体位をずっと保っていると、深部静脈血栓症、肺塞栓などの合併症のリスクが高くなります。

 

これらの治療を、医師と看護師、理学療法士などの医療チームが行います。

嚥下障害が起きた場合は、言語聴覚士が嚥下リハビリを行うこともあります。

医療チームは、急性期を脱した時にどのような症状が残るかについても予測して治療を進めます。

 

急性期は、患者の容体が変わりやすい期間と言えます。

 

厳重な療養が必要な場合もありますし、劇的な回復で今後のリハビリや治療などの方針を素早く検討しなければいけなかったりする場合もあります。

これらは医療チームが患者の容体を診ながら検討するものですので、心配とはいえ患者の家族が素人判断で患者に手を加えることをしてはいけません

 

「少し寝づらそうにしているので枕を動かしてみよう。」「上半身をもう少し起こした方がよさそうだから、ベッドの高さを変えてみよう。」など、一見すると患者のことを思ってした行為のように見えます。

ですが、脊髄損傷で部分断絶の場合、つながっている神経が切れないように保全しなければならなかったり、頭を打って脳圧が高いために治療に最適な高さに頭を固定していたりと、一見何気ない患者の体勢であっても医療チームが考え抜いて保っていることもあります

 

そのため、医師や看護師から許可が出るまでは体などに触れずに、どうしても気になったのならば医師や看護師に一声かけて、自分ではせずに看護師などに体制を変えてもらうようにしましょう

 

急性期の時期は患者の家族にとって、「ちゃんと元に戻るのだろうか?」、「意識は回復するのだろうか?」「いつまでICUに入ってないといけないのだろうか?」と、心配することがたくさんあることだと思います。

それに加えて、患者が仕事をしていたのならば会社やお店に対しての心配もありますし、何より心痛が収まらないうちに交通事故の処理に関して警察や保険会社から連絡があったりしますので、日常生活から一転した状況についていけないことがあります。

 

この間は、「患者は医療チームにお任せする」という心づもりでいた方が、今後のモチベーションを保ちやすくなります。

後遺障害等級認定の認定基準

2013-02-28

 

交通事故で脊椎が傷付き、脊髄損傷と診断された場合、どのように後遺障害等級の認定が行われるかについて説明いたします。

 

後遺障害等級は、医師の所見やMRIやCTなどの画像に基づいて麻痺の範囲や程度を認定します。

脊髄損傷を負った患者様を直接診察して後遺障害等級の認定を行うことはありません。

 

障害等級の際には、麻痺の範囲と程度について調べます。

障害等級における麻痺には4種類あります。

■四肢麻痺:両手足(上下肢)の麻痺

■対麻痺:両手(上肢)または両足(下肢)の麻痺

■片麻痺:左側または右側の片側の手足(上下肢)の麻痺

■単麻痺:手(上肢)または足(下肢)の1肢だけの麻痺

 

麻痺の程度は、高度・中等度・軽度の3種類に区別されます。

■高度の麻痺:障害のある上肢、または下肢の運動性や支持性がほとんど失われた状態です。

上肢における麻痺とは物を持ち上げたて移動できないような状態、下肢における高度の麻痺は、歩行や立ったままの姿勢が取れない状態です。

■中等度の麻痺:障害のある上肢または下肢の運動性や支持性がかなり失われているため、障害のある上肢または下肢の基本動作が制限される状態です。

■軽度の麻痺:障害のある上肢また下肢の運動性・支持性が多少失われているので、障害のある上肢または下肢の基本動作を上手くできない、または基本動作のスピードがかなり失われている状態です。

 

これらの他にも、後遺障害等級認定の認定基準には、

・「目が見づらくなった」「見えなくなった」「まぶたに大きく傷が残り、完全に閉じられなくなった」などの、目の障害

・「音が聞こえづらい」「音が聞こえない」「耳たぶが切断してしまった」などの、耳の障害

・「鼻が事故で欠損してしまった」「においが分からなくなってしまった」などの、鼻の障害

・「舌が回らずうまく話すことが出来ない」「味覚を感じることが出来ない」「衝突事故で歯が折れてしまった」などの、口の障害

など、多岐にわたっています。

そのため、骨髄損傷の場合は四肢の麻痺が後遺障害等級認定のメインとなりますが、そのほかの後遺障害も併せて申請をすることができます。

 

ですが、後遺障害等級認定の認定はあくまで、提出された医師の所見やMRIやCTなどの画像に基づいて認定されますので、申請した書類の良し悪しが後遺障害等級認定を大きく左右するといえます。

もちろん本人もしくは家族の方が、医師からこれらの書類をもらうとおもうのですが、弁護士からのアドバイスがあれば、「○○の部位に対する医師の所見も、追加してもらった方がよいです。」「この診断書の項目はもっと詳しく書いてもらった方が、申請しやすくなります。」など、自分では気づかなかったものやスムーズに申請するための書き方などが教えてもらえるため、後々有利となることが多くあります。

 

以前に別の事故で後遺症があったところに、事故に遭いさらに後遺症が重くなった場合には、「加重障害」が適用されます。

つまり、前の障害から追加して重症化した分だけを障害として認定してもらう方法で、保険金の算出の際にも、今の障害で支払われる金額から前の障害で支払われた保険金を差し引いた金額とされます。

 

お困りの際は香川・高松の弁護士にお気軽にご相談ください。

 

 

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回復期のリハビリでの注意点

2012-11-15

脊髄損傷のリハビリは、回復期になると残っている筋肉の強化訓練、寝返る・起きる・坐る、着替えといった起居訓練、車椅子からベッドや床、自動車への移動訓練などが主な内容で、理学療法を中心にカリキュラムが組まれます。

収尿器や坐薬等を使用している場合は排泄動作の訓練を行います。

まひの状態によっては着衣のデザインの助言も行われます。

 

頸髄と呼ばれる首の付近の脊髄を損傷すると呼吸筋に麻痺症状が現れるケースがしばしば見られます。

脊髄損傷の症状が呼吸に及んでいる場合は、胸郭の動きを良くするためのマッサージや呼吸訓練が必要になります。

 

脊髄損傷の方の動作の状態によっては、自助具や補助のための装具を使用すると動作が改善される場合があります。

オーダー製作した自助具や補助具は、理学療法士の助言を受けて安全で効果的な使用法を覚えます。

 

脊髄損傷の慢性期には、麻痺している部分の関節を動かさないでいると、ますます可動域が狭まる痙縮(けいしゅく)が起きやすくなります

痙縮を防ぐために、ある程度の負荷をかけて可動域の訓練を行い筋肉の強化を目指します。

拘縮(こうしゅく)は、関節の可動域に制限が生じて動きが悪くなる状態ですが、痙縮は関節の動きではなく、筋肉の緊張が原因で起こる点が異なります。

 

また回復期のリハビリテーションは、「自宅での介護が可能か?」、「自宅での介護補助はどの位必要になるのか?」と言った判断を病院側がする期間になります。

反対に言えば患者家族側は、この時期の回復度合いを見て、患者に合った自宅の改装であったり、介護器具の導入を考えなければいけません。

 

そのため、患者家族の方も退院の日から逆算して、退院に間に合うように自宅の改装を終えたり、車いすやベッドなどの搬入を済ませておくことがベストと言えます。

病院側はリハビリを続けていて「これ以上の回復が難しい。」と判断すると、維持期へのリハビリテーションへ切り替えと退院の打診をしてきますが、よほどの事情がない限り入院限界日数の3カ月であることが多いです。

事故発生からの急性期の入院とは別に、リハビリテーション病院や同一病院内であればリハビリ棟に移動して、回復期のリハビリが始まってから3か月ですので、実際には最大6カ月の入院となります。

 

3か月と言うのは長いようで短い期間で、患者の回復が著しく想定していた改装や介護器具が不要となる場合や、回復が遅々として進まずリハビリテーション棟に移動してきた時とあまり状況が変わらないといったこともありますので、回復期のリハビリテーションの進行具合を見極める必要があります

 

ですが、患者家族が判断するのは難しいといえますので、患者自身を交えて医師と「どういったものを揃えればよいか?」ということを打ち合わせした方がよいです。

日用品だけでもコップやスプーン箸など、介護用品が数多く販売されていますので、その中から患者に合ったものをチョイスするのは、やはりプロである医師や理学療法士の意見を仰ぐ方が、介護する側もされる側もストレスが少なくなります

 

お困りの際は香川・高松の弁護士にご相談ください。

 

 

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脊髄損傷とは

2012-09-26

 

 

交通事故などによって背骨に外力が加わると、背骨に保護されている脊髄が損傷し、手足の麻痺などの重大な障害を負うことがあります。
脊髄損傷と聞くと、ほとんどの方は下半身不随や車椅子での生活を強いられるというイメージを持つのではないでしょうか。


日本における脊髄損傷疫学調査によると、1年間に人口100万人あたりおよそ40人の新たな脊髄損傷者が発生しているとされています。
受傷原因としては、交通事故が最も多く、全体の44%程を占めています。


今回は脊髄損傷とはどのようなものであるか順を追って説明していきます。

 

脊髄とは

そもそも脊髄とは何なのでしょうか。
脊髄とは、脳から背骨の中を通って伸びている太い神経の束のようなものです。
脊髄は脳からの命令を身体に伝えたり、痛覚や触覚などの情報を脳に伝えたりする重要な役割があります。
そして、脊髄自体は非常に柔らかいものなので、背骨によって守られています。


しかし、交通事故などによって外部からの強い衝撃を受けたとき、背骨が折れたり脱臼したりすると中の脊髄にもダメージを受けます。
背骨自体は骨なので、適切な処置を加えることによって元に戻ります。
ところが、脊髄は脳と同じ中枢神経なので、一度傷つくと二度と再生しないと言われています。

 

脊髄が損傷すると

脊髄を損傷すると、その障害した部位以下に運動機能、感覚機能、自律神経系、排泄機能など様々な障害が生じます。
ですので、一般に損傷した部位が上になる程、障害が重くなると言われています。


また、脊髄が完全に断裂している場合は、その部位以下の身体の機能は完全に麻痺してしまいます。


一方で、脊髄の断裂が不完全な場合(脊髄神経が部分的に傷ついた状態である場合)、一部の機能が残る不完全麻痺となります。
このように障害の程度は、損傷部位や損傷の程度によって異なります。

 

脊髄損傷の原因

脊髄損傷の原因は様々あるのですが、一番多い原因が交通事故によるものです。
脊髄損傷の40%以上を占めており、自動車の弊害ともいえるものです。


次に多いのが、約30%の高所からの落下です。
建設現場の高所作業中に落下したり、子供がいたずらをしてベランダから落下したりといった理由のものが多いです。


3位が約13%の転倒による脊髄損傷で、多くが高齢者が占めています。
「転んだくらいで…。」と思われることが多いのですが、高齢になると骨粗鬆症などで骨がもろくなっていたり、とっさに受け身が取れずに地面激突してしまうため、骨髄損傷となってしまうことがあります。


周りや本人自身も大したことないと考えていて、「最近、足がしびれる。」と病院で検査を受けた結果骨髄損傷であることが分かったというケースもあります。


4位・5位が打撲・下敷き・スポーツによるもので、ラグビーやアメリカンフットボールなど激しい体当たりやスクラムによるものや、スキーで滑走中の転倒などが原因で、年齢の若い30歳以下の患者が大多数を占めています。

 

脊髄損傷の治療

脊髄損傷の治療では、大きな外傷や臓器損傷がある場合にはそちらの治療が優先されますが、出来る限り早期にリハビリをする治療方法がとられます。
骨髄損傷では、基本的には治療と言うよりもリハビリテーションがメインとなります。


前述のとおり、脊髄は中枢神経なので一度傷つくと二度と再生しないと言われているため、早期にリハビリを行うことにより今ある機能を衰えないようにすることが中心となります。

場合によっては、残っている機能をより特化して使えるようにして、日常生活をスムーズに行えることを重点として、リハビリが行われることもあります。

 

香川・高松で起こった交通事故のご相談ならお任せください。

 

 

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頸椎の損傷とは

2012-09-26

 

 

脊髄はその位置によって、頭部側から脳と延髄に続いて、首の部分が頚髄(けいずい)、下側に向かって順番に、胸髄(きょうずい)、腰髄(ようずい)、仙髄(せんずい)と呼ばれます。
損傷した場合の名称も、その位置によって、頚髄損傷・胸髄損傷・腰髄損傷・仙髄損傷と呼ばれます。
これに、骨盤にある、脊髄末端から続く末梢神経系の損傷を含め、『脊髄損傷』と総称されます。
ここでは、各部の損傷について、上から順番に、頸髄から詳しく説明していきます。

 

基礎知識

これから説明していくにあたり、まず知って頂きたい言葉があります。
このあと、「○髄」と「○椎」という言葉が多く出てきます。
胸髄・胸椎、腰髄・腰椎、仙髄・仙椎などです。
「髄」の付く頚髄、胸髄、腰髄、仙髄は、脊髄の神経の部分を表し、これらを傷めた人達を総称して脊髄損傷者と呼びます。
また、「椎」のつく頚椎、胸椎、腰椎、仙椎は脊椎(背骨)の骨の部分を表します。
33個の椎骨(ついこつ)が椎間板(ついかんばん)というクッションを挟んで、首からお尻までつながり、椎骨の空洞部分を脊髄などの神経が通っています。

 

頚椎とは

頚椎(けいつい)は脊椎の上部で、首の部分を指します。
頚椎は7つの骨が椎間板をはさんで連なっており、首が動くことを可能にしています。
その中で、一番上で頭蓋骨につながっている部分を環椎(かんつい)、その下を軸椎(じくつい)とよび、その組み合わせ部分がもっとも大きく動くことができます。

首から下の全身の神経がここを通って脳とつながるため大事な部分であり、損傷すると様々な障害が出てきます。

 

頚髄を損傷すると

頚髄損傷は、前述の障害のほかに、一部は歩行が出来る場合もありますが、四肢のマヒが起こります。
さらに、心肺機能(呼吸)や自律神経機能(血圧の反応など)の低下が重大です。
また、頚髄損傷者はくしゃみやせきが困難になるため、のどを詰まらせないように注意が必要です。

特に第4頚椎より高位の損傷では嚥下に障害が出るため、飲み込む動作が不自由になります。
誤飲しやすくなり、肺炎の原因になってしまいますので、注意しなければなりません。

さらに、第3頸椎より高位に損傷がある場合、横隔膜に麻痺が起こり、自発呼吸ができなくなるため、人工呼吸器が必要となります。

 

頸椎損傷は個人差がある

脊髄損傷の中でも頚椎損傷は大きな障害が残るため、「頚椎損傷=全身麻痺」と、動くことも話すこともできなくなると考える方が多いです。
しかし、頸椎を走る神経は複雑かつ多数であるため、同じような事故で頚椎損傷を負われたとしても、症状には個人差があります。

また、一口に頚椎損傷と言っても、神経が完全に切れてしまうと動かせなくなるため「完全麻痺」となりますが、一部が切れていたり繋がりが不完全であった場合には「部分麻痺」となり、麻痺の度合いや範囲が大きく異なります。

話すことはできても、首から下はまったく動かせない。
話すことは不自由だが、わずかながらも腰を浮かせたり、指先を動かせる。
体のほとんどは麻痺しているが、腕だけは動かせる。
など、誰一人として全く同じ症状の患者はいないと言っていいほどです。

 

頚椎の脊椎損傷では室温管理が重要

脊椎損傷で麻痺が発症してしまうと、身体が動かせなくなるため、褥瘡(床ずれ)や排せつに対して注意を払われることが多いのですが、室温管理も重要となってきます。

麻痺の症状の一つに、「暑い・寒いを感じなくなる」と言うものがあります。
それと麻痺のために自律神経が働いていないことが多く、体温調整のための汗をかかない、もしくはかきすぎることがあります。
そのため本人は暑い・寒いを感じなくても、実際には熱中症や低体温症の危険性もあるため、日々の体温のチェックと合わせて、室温の調整を細かくする必要があります。

特に、麻痺をしている部分に刺激が加わると痙攣発作の症状が出ることがあるのですが、これは寒い時期に起こることが多いので、特に冬季には注意が必要です。
かといって、電気毛布やこたつなどを長時間使うと低温やけどの危険性もあるので、「1時間ごとに電気毛布との接地している体の表面をチェックする」「タイマーを使って長時間使わない」などの配慮が要ります。

 

 

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胸椎の損傷とは 

2012-09-26

 

 

胸椎は肋骨と接着しているため、損傷することはあまり多くありません。
ただし、少しでも損傷してしまうと脊髄障害となってしまいます。

胸の部分の脊髄を胸髄といい、胸髄を損傷すると、胴体や下半身の感覚がなくなったり、体が動かなくなったり、自律神経のコントロールができなくなります。

 

胸椎とは

胸椎(きょうつい)は脊椎(せきつい)の中程、背中の部分にあります。
胸椎は12個の骨が椎間板を介して連なっており、可動性を持っています。
胸部レントゲン撮影で写真の真ん中を走る、比較的見慣れた部位でしょう。

他の脊椎の部位に比べて胸椎に特徴的なのは、肋骨と関節によりつながっていることです。
胸椎と肋骨がつながった構造は、胸椎と胸郭を丈夫なものとしています。
そのため、胸椎とその中にある胸髄の損傷は、非常に起こりにくいと考えられます。

 

胸髄を損傷すると

胸髄やその下の腰髄を損傷すると、上肢の機能は健全のままですが、主に下半身にマヒが起こります。
特に、排便・排尿機能は、胸椎以下であれば部位によらず影響が出ます。
排便・排尿機能を損なうと、便秘、下痢、水様便、便失禁(肛門括約筋不全)、尿失禁、尿もれ、多尿症、尿閉、尿意切迫などの症状となります。

第8胸椎より上側の場合、内臓機能不全等を伴う体幹マヒや、腹筋・背筋のマヒによる座位不安定が起こります。
内臓機能不全に陥ると、消化機能に影響がでます。
例えば、胃酸過多、吸収不良、腸管麻痺、腸閉塞、胆汁分泌低下などがあります。
また、座位不安定になると、何かにもたれかからなければ座ることが出来なくなります。

さらに、第5胸椎より上側の損傷では、発汗体温調整機能不全を併発します。
この場合、体温の維持機能に障害が出て、低体温や高体温になります。

 

胸椎損傷の予後

胸椎に限らず、背骨の中心には椎孔という穴があり、その空間を神経が通って各器官や部位に電気信号を送っています。
胸椎は横から見るとなだらかなS字カーブを描いており、これは人間が直立歩行するのに必要であるからと言われています。

しかし、脊髄損傷により座位(座った姿勢)や臥位(横に寝た姿勢)が続くと、胸椎のS字カーブが崩れてくることがあります。
健康な人間でも加齢や姿勢の悪さから背骨が曲がってくると、腰痛や下半身のしびれなどの症状がでることがあります。
胸椎損傷の場合、下半身に麻痺が起こることが多いのですが、姿勢の悪さから腰痛や背中の痛みが併発することがあります。
腰痛などが起こった場合に、「以前からの胸椎損傷が悪化した。」と思いがちですが、実際には一般の人でも起こりうる理由によるものであるので、リハビリに加えて日ごろからのストレッチが重要となります。

 

胸椎損傷のリハビリ

胸椎損傷の場合、下半身に麻痺がありますが、上半身は通常に動く場合が多いです。
そのような患者は、自宅に帰っての介護の場合、車いすを中心とした生活とされる方が大半になります。

そのため、下半身を中心としたリハビリも重要ですが、上半身で出来る生活スタイルを確立することも必要です。
つい介護している家族も、「動きづらいから取ってきてあげよう。」となりがちになりますが、車いすでも取りやすい位置に物を置くようにする、椅子を車いすから移動しやすいものにするなど、患者が自発的に動きリハビリ出来るように努めると良いでしょう。
また、患者自身も「自分のできることは、自分でする。出来ないことでも出来るようにチャレンジする。」と、周囲に周知することも必要です。

お困りの際は香川・高松の弁護士にご相談ください。

 

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腰椎の損傷とは

2012-09-26

 

 

腰椎は日常生活やスポーツ等でよく動かす部位なので、損傷しやすい傾向にあります。
胸髄以上を損傷すると、胴体や下半身の感覚機能・運動機能への影響や、自律神経系に障害が出る反面、腰髄損傷では比較的軽症となります。
特に、腰髄下部以下の損傷の場合、多くは不自由ですが脚を動かすことも可能です。

 

腰椎とは

腰椎というのは、脊髄の半ばよりやや下方で、いわゆる腰の部分です。
腰髄を損傷すると、下半身の感覚がなくなったり、体が動かなくなったり、自律神経のコントロール(排尿の調節など)ができなくなります。
胸椎では損傷が起こりにくいのに比べ、第11胸椎から第2腰椎までの、胸椎から腰椎に移行する部分では非常に損傷が多くなります。
胸椎に加わった力が腰椎まで伝達され、腰椎に大きな負荷がかかることが原因と思われます。

 

腰髄を損傷すると

基本的に、腰髄損傷による上半身への影響はありませんが、下肢麻痺などの運動機能障害と知覚障害を生じます。
対麻痺といって、左右対称に現れることが特徴です。
腰髄損傷では、思い通りに動かせなくなる運動麻痺と、触った感覚や痛みを感じないという知覚障害が同時に起こります。
さらに、膀胱麻痺による排尿障害が起こり、ここから種々の合併症が出ることもあります。
さらに、内臓の機能も低下することがあります。

 

運動機能障害

腰髄損傷では、損傷や麻痺の程度によって、運動機能障害の程度が幅広く、次のように様々なケースがあります。

■杖なしで歩行可能なケース
■杖・装具が必要なケース
■車いすが必要なケース     など

第3腰椎以下の場合、股関節や膝の運動機能が残るため、装具や杖を使って歩行することが可能です。
膝以下の装具(短下肢装具)で済む場合もあります。

対麻痺の松葉杖歩行は、骨折などで一時的に松葉杖を使う場合と大きく異なります。
骨折の場合の松葉杖歩行では、健全な下肢と胴体で体を支えることができますが、対麻痺では、上肢だけで身体を支えなければいけません。

歩行訓練が必要な場合もあるため、生活上の必要と、患者の状態を考え合わせて、歩行か車椅子かを決定しましょう。

 

腰椎の脊髄損傷のリハビリ

 

腰椎の脊髄損傷の場合、下肢に麻痺の症状が出るため、リハビリも股関節やひざ・足首の屈折を中心としたものになります。
筋肉は動かさなければ衰えていく一方になりますので、麻痺の程度が軽く起立姿勢が取れる場合でも、日常的に歩行訓練を行わなければ、立っていることすら困難となってしまいます。

そのため、リハビリテーション病院に入院中の方はもとより、在宅治療中であっても週に1・2度通院してリハビリの治療を受けている方が多いです。
この場合、医師や理学療法士の方がついてしてもらえるため、適切なリハビリを受けることが出来るのですが、自宅介護で自宅でリハビリを行っている場合、リハビリの運動量が足りなかったり、誤ったリハビリ方法を行っていたりすることがあります。
理学療法士の在宅訪問のリハビリを利用したり、介護者がリハビリの講習を受けることにより、リハビリの質を上げることが出来ますので、ぜひとも利用しましょう。

 

腰回りの筋肉の重要性

下肢の麻痺であるとどうしても、足のリハビリが中心となり、「足の筋肉を落とさないようにしないと」と、考えることがあるのですが、そのためについ見過ごされがちになる部位があります。
それは腰椎周りの筋肉で、腰の筋肉のリハビリをあまりしていない方が見られます。

杖や松葉づえを利用して歩行する場合でも、腰に力がないと体幹がしっかりせず安定しないため、歩行しづらくなります。
また、車いすや寝たきりであったとしても、体を起こした際に上半身の自重を支えられず、身体がずり落ちたり横へと倒れたりします。
そのため、足のリハビリと並行して腰回りの筋肉のリハビリも行うと、相乗効果があります。

悩んでないでまずは香川・高松の弁護士にご相談ください。

 

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仙椎の損傷

2012-09-26

 

 

脊柱のうち、腰椎と尾椎との間にある5個の椎骨を仙椎と言います。

仙椎は、排尿や排便、性機能に関わる骨盤神経と繋がっています。

仙椎を損傷した場合、排泄や勃起などの機能に支障をきたします。

自力での排泄が困難となることは本人のみならず、ご家族などの介護者にとっては大きな負担となるでしょう。

仙椎の損傷で問題となる排尿、排便、性機能の障害について説明します。

 

排尿機能障害 

事故から24時間以内の脊髄ショック期には、膀胱と尿道がゆるみ、自らの意志では排尿できない状態になります。

排尿機能障害とは、文字通り排尿の困難を認めるものです。

つまり、尿意の回数の過多・過少、排尿開始困難、尿失禁などを言います。

仙椎を損傷した場合、頻尿や排尿困難といった障害が残ることが多いです。

 

排便機能障害

仙椎の損傷によって、排便時に重要な肛門括約筋が麻痺しており、さらに便意を感じないため、通常の排便は望めません。

一般的に排便管理として、便を軟らかくする緩下剤と炭酸ガスによって大腸を刺激する座薬を併用することが多いようです。

 

しかし、時には摘便や浣腸が必要となることもあります。

毎日規則正しく排便されることが望ましいとされていますが、自分に合った排便リズムを見つけることが重要だと言われています。

 

性機能障害

脊髄を損傷した場合の性機能障害の症例は、やはり神経の損傷程度によって異なります。

脊髄損傷完全麻痺者の場合、性器の感覚は失われますので勃起機能も残りません。

受傷後において、性器に感覚が残っている場合には、勃起機能が回復する可能性もありますが、感覚が全くない場合には回復の見込みはゼロに近いと言われています。

受傷による変化は、男性の場合は勃起や射精に現れます。

射精に伴う快感などの感覚や運動の喪失や減退は、性的行動を変化させるものと考えられます。

 

一方、女性の場合、性機能はホルモンに依存する割合が高いために、男性ほど深刻な障害にはなりません。

また、性交渉だけでなく妊娠や出産することにも大きな問題はないようです。

 

歩行障害

仙椎の損傷では、一般的に歩行障害が出にくいと言われています。

しかし、仙椎はおしりの一番下に位置する骨であるため、仙椎を中心とした麻痺がおこることがあります。

女性であれば陰部のしびれなどが起こることがあり、歩行時に違和感を覚えることがあります。

 

常に仙椎付近にしびれがあるケースもあり、寝ていても座っていても歩いていても、しびれによる不快感があるため、歩行時にかばうような歩き方となったり、座る時にも仙椎を圧迫しないように片側に体を傾けたような座り方をしたりしてしまい、体のねじれを招いてしまうこともあります。

健常者であっても体のねじれが起こると、内臓を圧迫したり、腰痛や肩こりなどの要因になりますので、脊髄損傷患者であればより注意することが必要です。

仙椎損傷患者は自分で歩行可能な方が多いため、一見して障害を負っているということが分からず、周りとのギャップに悩む方が多数います。

 

また男性であれば勃起不全があるため、妻や家族などの理解が得やすいのですが、女性は性不全が起こりづらいので、周りが分かりにくいといったことがあります。

ですが女性、特に若い女性であれば、陰部にしびれがあることにより性交自体が嫌になったり、尿失禁に対して自分自身に嫌悪感を抱いたりするケースもあります。

この場合には、家族の理解、特にパートナーである夫の理解が必要となり、妻が性交を拒否したからと言って一方的に責めるのではなく、トラウマとなっていることをよくよく理解しなければいけません。

 

男性・女性問わず通常のリハビリテーションに加え、心療カウンセリングや薬物治療などでこれらが解決することもありますので、幅広く受診する必要もあります。

 

疑問な点など、お気軽に香川・高松の弁護士にお問合せください。

 

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その他の症状

2012-09-26

 

 

脊髄損傷による症状には、損傷が直接引き起こす身体麻痺だけでなく、合併症や併発症といったリハビリテーションの過程において起こる二次的な症状もあります。

脊髄損傷による身体麻痺以外には、呼吸器合併症、循環器合併症、消化器合併症、褥瘡(じょくそう)などがあります。

 

1. 呼吸器合併症

頸髄を損傷すると、呼吸機能が失われます。

第四頸髄より高い部位で脊髄損傷となると、手足だけでなく呼吸筋も麻痺してしまうので、人工呼吸器がなければ生命を保つことができなくなります。

第四頸髄より低い頚椎レベルの脊髄損傷でも、せきがうまくできないので、痰づまりや肺炎が起こりやすくなります。

 

2. 循環器合併症

脊髄損傷患者は、脈が遅くなったりする除脈や起きあがった時に血圧が低下する起立性低血圧などが併発しやすいです。

また、循環する血液量の減少、全身浮腫、肺水腫などにもなりやすいです。

さらに足を動かすことができない場合、深部静脈血栓が生じやすくなります。

深部静脈血栓は俗にエコノミークラス症候群とも呼ばれます。

 

3. 消化器合併症

事故から1カ月以内の急性期には、ストレス性胃潰瘍や十二指腸潰瘍の危険性があります。

脊髄損傷患者は、潰瘍によって胃や腸に穴があいても痛みを感じないので、手遅れとなることがあります。

また、胃腸の動きも悪くなるので、麻痺性イレウス(腸閉塞)や宿便などを来すことがあります。

 

4. 褥瘡(床ずれ)

通常、長時間同じ姿勢で座ったり寝ていたりしていると、床や椅子に接している部分の血流が悪くなり、しびれるので無意識に姿勢を変えます。

しかし、脊髄損傷によって感覚を失っていると、しびれを感じることがありませんので、圧迫され続けた部位が血行不良となり、皮膚が壊死してしまうことがあります。

これを褥瘡といいます。

 

その他にも、脊髄損傷では自律神経系も損傷されます。

ですので、汗をかいたり、鳥肌を立てたり、血管を収縮・拡張させたりすることができなくなり、体温調節が困難となります。

さらに、麻痺した部位では代謝が不活発となるため、怪我などの治癒が遅くなります。

 

二次症状の対処方法・ケア

1. 呼吸器合併症

人工呼吸器の使用をしている場合もそうですが、していない場合でも一番怖いのが痰が気管に入ってしまう誤嚥です。

 

患者が自分で吐き出すのは難しいため、痰の吸引機を使うのが一般的です。

カテーテルは使い捨てで太さもいろいろあるため、「のどからすると嫌がるので、鼻からする」と言った場合には細めのカテーテルを使用するとよいでしょう。

 

また、痰の吸引機のリースやカテーテルの購入に市町村からの補助がある場合もあるので、問い合わせてみるとよいでしょう。

 

2. 循環器合併症

循環器合併症は、脊髄損傷で体を動かす機会が減るのが一番の悪化原因です。

ですので、日ごろからリハビリを兼ねた運動をするのが一番の対処方法になります。

 

自分で体を動かすことができない患者に対しては、足や腕などを曲げ伸ばしするだけでも血行を促進します。

また、肌をさするだけでも体温が上がり血流を促進させますので、介護者が高齢などでリハビリを行うことが困難ならば、簡単にできますのでお勧めです。

 

3. 消化器合併症

脊髄損傷患者は便秘になりやすいため、医者からも下剤が処方されることが多いです。

しかし、下剤が効きすぎたり、反対に慣れてしまって下剤が効かなくなったりすることがあります。

そのような場合には、おなかを軽く「の」の字を書くようにマッサージすると腸の動きがよくなります。

この際に力を入れてするのではなく軽くさする程度で、おなかの四隅(肋骨の下や腰骨の上の部分)を指でトントンとすると効果が上がります。

 

4. 褥瘡(床ずれ)

褥瘡は同じ姿勢でいることで引き起こるため、こまめな体位変換が予防ケアとして重要になります。

 

自動で体位を変えてくれるベッドもありますが、自宅では大掛かりとなるため使っている方は少ないと思います。

力が弱い女性や高齢者が体位変換する際には、かなりの力が必要な時もありますので、大変という声もあります。

 

そのような場合には患者の下にバスタオルを横にしいておくと、おむつ替えなどでベッドが汚れるのを防ぎ、患者の汗を吸い取ってあせもなどが出来にくくなり、また体位変換の際にはまきすのように片方だけをそっと引き上げると患者を横に向かせやすくなると一石三鳥の働きがあります。

 

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脊髄損傷の診断

2012-09-26

通事故によって脊髄損傷が疑われる場合、加害者側に損害賠償請求の可能性がありますので、後遺障害認定を受ける必要が生じます。

後遺障害認定では、自覚症状や画像所見、神経学的所見などが必要となります。

医師に適正な後遺障害診断書を作成してもらうためには、適正な検査を受ける必要があります。

脊髄損傷の診断には、神経学的診断や画像診断、電気生理学的検査などが利用されます。

このページでは、これらの検査について簡単に説明します。

 

神経学的検査

脊髄損傷では、上肢や下肢に麻痺などの症状が現れます。

神経学的検査は、このような症状の原因を確認するために行われます。

この検査によって、障害のある神経根や脊髄のレベルが分かります。

上肢・体幹・下肢の知覚障害、筋力麻痺の範囲、腱反射の異常などから脊髄損傷の起きている範囲と程度を調べます。

具体的には、四肢の動きや感覚障害の有無・レベルの検査、深部腱反射、膀胱や肛門括約筋機能などの検査を行い、脊髄や神経根の損傷による麻痺の有無・程度を念入りに確認します。

 

画像診断

骨の傷害や脱臼がある場合、まず単純X線検査によって傷害部位を診断します。

そして、必要に応じてCT検査やMRI(磁気共鳴映像法)などが行われます。

単純X線検査では、不鮮明な骨折線を映し出すことができます。

また、CT検査では骨折や脱臼を立体的に映し出すことができます。

これらによって、骨折や脱臼の評価、棘突起列の乱れ、椎体の変形、脊柱の列の乱れなどを検査します。

運動や知覚麻痺があり、脊髄・馬尾が損なわれている疑いのある場合にはMRIによる診断が必要となってきます。

MRIでは、軟部組織である椎間板の脊柱管内への脱出や人体の損傷、血腫の形成、それらの脊髄に対する圧迫の程度を見ます。

 

電気生理学的検査

脊髄損傷の診断法として、脳・脊髄誘発電位、筋電図といった電気生理学的検査が行われることがあります。

神経刺激による異常生身を観測し、脊髄の病巣の有無・部位などを確認します。

患者が胸痛を訴える場合には心電図、また脳の損傷と鑑別するために脳波などの検査が行われることがあります。

筋電図は神経や筋肉の障害を電気的に検査することが可能です。

 

検査後について

検査後の結果についてすぐに知りたいと希望される方が多いのですが、多くの場合は1~2週間後に病院での再診に検査の結果を教えてもらえることが多いです。

もちろん検査後に簡単な所見を述べられることはありますが、脊髄損傷の判断には詳細なデータと医師の豊富な経験から導き出した医療判断が必要となりますので、その程度の時間がかかることがほとんどです。

医師の診断書作成はそれらが済んでからになるため、火急に診断書が必要となった際には注意が必要です。

 

しかし、医師の判断に納得がいかない場合もあるかもしれません。

そのような場合には、セカンドオピニオンをお勧めします。

セカンドオピニオンはほとんどが自費となり、今診察を受けている主治医の同意が必要となりますが、元の病院から検査結果などが提供されるためセカンドオピニオン先で新たな検査費用が発生しないなどの利点もありますので、一度相談してみるとよいでしょう。

もし、現在の主治医からセカンドオピニオンの同意が取れない場合には、転院するのが一番簡単と言えます。

その際には交通事故で脊髄損傷となり、今までどのような治療をどの病院で受けてきたかをきちんと説明する必要があります。

そのため、以前の病院にカルテの開示を求め、コピーをもらうとスムーズに見てもらうことができます。

 

厚生労働省では、自分のカルテの開示を求めることを患者の権利として認めています。

また、病院に理由を説明する必要もなく、開示しない場合には法的な手続きを取ることもできます。

病院のカルテ開示拒否の裁判の場合、ほとんどの場合で患者の権利を認める判決が出されていますので、もし病院にカルテの開示拒否をされた場合には弁護士に相談するのも一考です。

 

疑問な点、お困りの点があれば、香川・高松の弁護士にご相談ください。

 

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脊髄損傷の治療

2012-09-26

残念ながら脊髄自体に対する治療は未だ研究途上で、根本的な治療法は確立されていません。
脊髄は、骨や皮膚とは異なり再生能力の乏しい組織ですので、完全に損傷された場合、再び修復されることはほとんどありません。

このため、急性期の治療は、損傷した脊椎を修復し、安定させることを目的としており、早期にリハビリテーションが受けられるようにすることが主体となります。

現在行われている脊髄損傷の治療法は、大きく分けて、手術による治療と保存的治療があります。

 

手術による治療

脊髄損傷に対する手術治療は、大きく分けて神経除圧術と脊髄固定術とがあります。
神経除圧術とは、外傷によって生じた脊髄に対する圧迫を取り除く手術です。
通常、神経除圧術を行うと、痛みや麻痺などを取り除くことができます。

また、脱臼して脊椎が不安定な場合、脊髄固定術が施行されます。
脊髄に骨を移植し、金属を使って脊椎を固定します。
これらは脊髄に対する更なる損傷を防止することを目的としています。

昔と比べて手術の技術は大幅に進化していますが、麻痺などの回復の程度は、受傷時に脊髄が受けた損傷の程度に大きく影響されます。
ですので、たとえ手術をしたとしても麻痺などが改善されるとは限りませんが、手術によって早急にリハビリテーションを開始できるという利点があります。

 

保存的治療

保存的治療とは、手術以外の全ての治療法のことを指します。
例えば、内服薬や塗り薬などの薬物療法、神経ブロックなどの注射療法、牽引や温熱などの理学療法、ストレッチや他動運動といった運動療法というように様々な治療法が含まれます。
保存的治療としては、原因や損傷の程度によっても異なりますが、まずは比較的効果の高い薬物療法が施行されることが多いようです。
薬物療法によって改善が不十分な場合には、注射療法や理学療法を組み合わせます。
運動療法は症状の回復期、合併症や併発症の予防として行われます。
具体的には、頚部を安定させるための筋力強化、軟部組織の拘縮を和らげるストレッチなどが行われます。

 

神経は再生しない?!

「脊髄などの中枢神経系は損傷すると二度と再生しない」と、ノーベル賞受賞者でもあるラモニ・カハールが提唱してから70年経ち、それが定説となっています。
そのため、脊髄損傷で麻痺が起こってしまった場合、二度と元には戻らないと言われていました。

しかし、近年になって海馬にて脳の神経細胞は増殖することがあると証明され、この定説は覆されました。
脊髄においても増殖・再生することがあるかはまだ証明されておらず、今後の研究が待たれるところです。

最近では、iPS細胞が注目を集めており神経細胞の再生も可能なのではないかと言われています。
ですが、神経が切れたと言っても「電線のようにくっつければ元通り」と言うものではありません。
iPSによる治療は、切れた神経から根っこや触手が伸びて行って、もう片方の切れた神経とくっつくと言う治療法になります。
もし、正しい神経同士がつながれば以前と変わらないような動作が出来るかもしれませんが、もし元の神経とは違うところとつながってしまうと正しい動作が出来なくなってしまうため、治療法の確立が急務と言えます。

 

脊椎損傷のリハビリ

脊椎損傷の場合、事故後すぐの急性期を過ぎるとすぐにリハビリが始まります。
筋肉は使わなければすぐに衰えてしまうため、筋肉を鍛えると言うよりも衰えさせない、現状を維持させるリハビリが行われます。

そのためか、脊髄損傷の患者の中には「どうせ下半身麻痺で足が動かないのであれば、歩行などの足のリハビリは無駄」と考える方もいます。
しかし、中には、リハビリを繰り返し行ったことにより、医者の予想以上の回復を果たした患者や、驚くほどのスピードで回復した事例もあります。
諦めずにリハビリを行うことも、治療の一環とも言えます。

お悩み、お困りの事がございましたら、香川・高松の弁護士までご相談ください。
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脊髄損傷のリハビリ

2012-09-26

 

 

脊髄損傷のリハビリテーションは、失われた機能を回復させることではありません。というのも、神経が再生しない以上、現在の医学では回復させることは不可能だからです。

脊髄損傷のリハビリテーションでは、残された機能を最大限に生かし、可能な限り日常生活動作を自立させていくということが目的となってきます。

今回は、脊髄損傷患者の具体的なリハビリテーションについて紹介します。

 

急性期のリハビリテーション

脊髄損傷急性期には、残存機能の評価、機能回復の予測、合併症の発生予防と治療が重要です。

主な合併症として、尿路感染、肺炎、下肢静脈血栓症、関節拘縮、褥創(床ずれ)などがあります。

頸の上の方での損傷では、呼吸が困難になるため人工呼吸器の使用が必要となることもあります。

 

また、頸での損傷では、腹筋が使えないので、息を吐く力が弱く、痰を吐きだすのが困難となります。

そのため、痰づまりや肺炎などによる呼吸障害が発生しやすくなるので、早期からの呼吸訓練が必要となります。

排尿管理も重要で、尿路感染を予防するために尿道カテーテルの清潔に管理すること、患者の残存能力に応じて適切な排尿手段を選択することが重要です。

下肢静脈血栓症、拘縮、褥創などの予防についても、なるべく早期から離床、リハビリテーションを進め、少しでも動くところは動かし、関節を動かす訓練を行うことが重要になります。

 

回復期のリハビリテーション

急性期を過ぎれば回復期リハビリテーション病棟などに移り、社会復帰へ向けた積極的なリハビリを施行していきます。

両足の麻痺がある場合には、足を投げ出して座る長座位の獲得が日常生活を送るうえで重要となるため、上肢の筋力強化が必要となります。

上肢筋力の増強のために、プッシュアップ動作を行います。

これは床ずれを予防するためにも重要です。

 

また、車椅子生活自立のために乗り移り訓練や車椅子操作訓練を行われます。

更に慢性期になると、麻痺した手足の筋肉につっぱりが生じたり、関節付近に余分な骨ができたりすることがあります。

 

症状によっては、内服薬の投与や神経ブロックの注射治療など医学的な治療が施行されることもあります。

 

維持期のリハビリテーション

回復期が過ぎると、維持期のリハビリテーションとなります。

 

維持期のリハビリテーションは、自宅に帰った後の生活を想定した内容となってきます。

回復期のリハビリで回復した筋肉や運動機能を維持するのがメインしつつも、患者ができる範囲で日常生活が送れるようにとするために、ストローで飲む・スプーンで食べる・上半身を起こすなど、普段からできるものが中心となってきます。

 

不完全型の脊椎損傷の患者によっては、手すりがあれば移動できる・車いすでトイレまで行けるなど、できる行動がかなり違うため、自宅で介護をしようと考えている場合には、患者に合わせた改装や設備の設置が必要となります。

退院してから改装となると、振動や騒音などで患者やご家族に負担がかかりやすくなるため、入院している回復期の間に改装を済ませていることが理想と言えます。

 

リハビリを怠ると筋肉が落ちると言うことが知られていますが、骨折も起きやすくなります。

歩行やリハビリなどで骨に適度な負荷がかからないと骨がもろくなっていくため、若い患者であっても骨粗鬆症となることがあります。

カルシウムなどの錠剤が医師から処方されることもありますが、やはり日々のリハビリに勝るものはないので、患者自身が積極的に動かしたり、また患者自身が動かすことが難しいのであれば、介護者がプッシュアップなどで関節を動かすようにしなければいけません。

 

また、脊髄損傷の患者や介護家族は自宅に閉じこもりがちとなるのですが、車いすに乗ってでもよいので散歩をするのもリハビリの一つになります。

四季の移ろいを肌で感じるのもよい刺激になりますし、歩くことで介護者の運動不足も解消することができます。

患者の方も車いすに座っているだけでもバランスを取ろうとするため、それだけでリハビリになります。

何より、自宅に閉じこもりぱなしの閉塞感を打ち払い、気分転換になりますので、ぜひとも取り入れたいリハビリプログラムの一つになります。

 

困った事、お悩みなど、香川・高松の弁護士がご相談に応じます。是非、ご相談ください。

 

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脊髄損傷の後遺症

2012-09-26

 

脊髄が損傷されると、その障害された部位より下へ脳からの指令が伝わらなくなり、また下からの信号が脳へ伝わらなくなります。
そのため運動麻痺、感覚障害、自律神経障害、排尿障害、排便障害などのさまざまな障害が生じます。

脊髄は脳と同様に中枢神経に分類され、成人の場合、神経細胞が一度損傷されるとその再生は困難であり、いわゆる後遺症がその障害の程度により残ります。

 

麻痺の分類

「完全型」(完全麻痺)・・・脊髄が横に断裂し、神経伝達機能が完全に絶たれた状態です。
運動と感覚の両方が損なわれます。
「不完全型」(不全麻痺)・・・脊髄の一部だけ損傷や圧迫などを受け、一部の機能が残存する状態です。
例えば、運動はできないが感覚は残る、などです。

脊髄損傷のうち4分の3は頚髄損傷です。
頚髄損傷では不全麻痺が多く、そのうちの約7割が不全損傷です。

 

知覚麻痺

脊髄損傷になると、受傷した髄節以下の皮膚面に明確な知覚麻痺が起こります。
感覚が麻痺すると、痛みを感じないため身体の異常を発見するのが遅れて、骨折や盲腸炎、褥瘡(床ずれ)などの発生に気付かないことがあります。

特に、やけどについては神経質な注意が必要です。
ストーブや焚き火で知らないうちにやけどする例や、電気毛布などで低温やけどになることがあります。
いずれも発見が遅れて重傷になりやすいため、注意が必要です。

 

運動麻痺

基本的にマヒした筋肉を鍛えることはできません。
しかし、残存している筋肉が衰えないように適度の筋力強化を行うことや、マヒに関わらず全身の関節等の可動域を保持するストレッチは非常に大切で、習慣化の必要があります。
健在な筋力が低下してしまうとその回復が困難になるので早期の筋力訓練が重要です。

 

尿路障害

脊髄損傷に伴い、最初はすべて尿閉となり、尿を排泄できなくなります。
そのために留置式カテーテルや間欠的導尿により尿の排泄を確保します。

通常、膀胱に尿がたまるとそれが刺激になって膀胱が反射性の排尿を行います。
排尿中枢や、それより下位を損傷すると、膀胱が弛緩して、尿が多量にたまるようになりますが、収縮力が弱くて十分に排尿できません。
尿漏れや失禁のある場合には、膀胱の収縮を抑える薬(抗コリン薬)を用いることでかなりの改善が得られます。

 

腸管障害

初期は腸管の麻痺によりガスがたまって腸閉塞状態になり、水分吸収機能が低下して下痢便状態になります。
その後、大抵の場合は便秘傾向になりますが、多くは自律的に腸管が働くため、排便を習慣化できれば意外と管理が楽になります。
高位胸髄損傷では、自律神経の過反射により腸管が緊張状態になって、便秘より重篤の滞留便になりやすいので、便をやわらかくするために食事内容等への注意が欠かせません。

いずれの場合も、脊髄損傷によって自然な排便は期待できないので、緩下剤、発泡座薬、浣腸、洗腸などを利用することになります。

 

自律神経機能障害

受傷によって、脊髄に平行して密接に連携している自律神経系も影響を受け、機能低下します。
その結果、新陳代謝が不活発となって傷が治りにくくなるなどの症状が出ます。
また、身体や機能に負担がかかると、自律神経過反射という異常な身体反応が突然起こることもあります。
高血圧や除脈・発汗・鼻づまりなどがあげられますが、症状によっては生命の危険をともなうこともあり、原因や治療法を知っておくことが重要です。

 

体温調節機能障害

高位胸髄・頚髄の損傷では、汗をかく機能が低下・消失します。
汗をかけない場合、霧吹きで顔や手足に霧を吹きかけて汗の代わりにしたり、アルコール清拭で体温を下げたりしなければなりません。
なお、霧吹きや清拭には冷たい水が効果的です。

また、季節の変わり目や急激な気温の変化にも体温調整がついていきません。
寝冷えにも注意が必要です。


後遺症の治療

脊髄損傷により後遺症が出るのは、脳からの電気信号と各器官の電気信号が行き来している神経が断裂もしくは圧迫されていることが原因です。

簡単に説明すると、脳が「指を動かせ」と言う命令を、神経を通って指に伝えています。
反対に指先が「氷を触っていて冷たい」と言う感覚を、神経を通って脳に伝えています。
神経が断裂してしまうと、いくら脳が命令をしたり指先が感覚を伝えたりしようとしても、伝えるための道である神経が途切れているため、出来なくなってしまいます。
また、圧迫されていたり部分断裂であると、命令や情報の一部しか届かなくなってしまうため、身体が動かしにくく感覚が鈍くなってしまうのです。

神経が圧迫されていることによる後遺症であれば、神経を圧迫している骨や骨髄を取り除く解放手術が取られます。
しかし、神経が断裂している場合には、地道なリハビリと言った手法がとられます。

 

後遺症の回復

脊髄損傷による後遺症の回復は非常に難しく、ほとんどは現状維持か、加齢に伴い徐々に悪くなっていくことが多いです。
遺症の特効薬と言うものはなく、手術による回復手術などもありますが、多くはリハビリが中心となります。

神経は全く回復しないと言うわけではなく、自己治癒や外部からの刺激で改善することがあります。
完全断裂していた神経が少しずつですがつながってきたり、部分断裂して繋がっている神経が太く強くなっていたり、新たに神経の線が出来ていたりと、可能性がゼロと言うわけではないのです。

反対に言えば、リハビリをしなければ現状維持どころか、徐々に悪化していきますので、1日30分でもリハビリする時間をつくったり、理学療法士による訪問サービスでリハビリを行ったりするように心がけましょう。

交通事故の後遺症でお悩みの方は香川・高松の弁護士にご相談ください。

 

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脊髄損傷の介護

2012-09-26

 

 

脊髄損傷による四肢麻痺者は、自力で行える日常生活動作はほとんどなく、日常生活のあらゆる面で介護が必要となってきます。
四肢麻痺に至らなくとも、損傷程度によって日常生活動作がある程度制限されます。

ですので、身体介護する上で、脊髄損傷者ができる動作と介助が必要な動作について話し合い、自立支援を考えなければなりません。

今回は脊髄損傷患者に対して行われる具体的な介護について紹介します。

 

排尿管理

排尿の管理で重要なことは、残尿を残さないということです。
残尿とは、尿を出しきれず、常に一定の量の尿が膀胱内に溜まってしまう状態のことを言います。
残尿があると膀胱感染を起こし、さらには腎臓への感染が起こり、腎不全を起こす可能性があります。

膀胱の感染から腎不全を起こし死亡する例は非常に多いので、排尿管理は非常に重要です。
排尿方法は、損傷程度によって異なりますが、用手排尿(介助者の手によって腹圧を高め排尿を促す方法)あるいは自己導尿(自分で尿道からカテーテルを入れて膀胱に溜まった尿を出す方法)などがあります。

また、排尿状態を把握するため、排尿時間、排尿量、残尿、尿意の有無、尿失禁量、飲水量などを記録します。
飲水量としては1日あたり1.5リットルから2リットルを目標にするとよいそうです。

 

排便管理

排便をコントロールするために、食後30分を目安とし、決まった時間に便座に腰掛けること、規則正しい食事、適度の運動、腹部マッサージ、十分な水分摂取、繊維成分の多い食物の摂取などが大切だと言われています。

排便管理としては、緩下剤(便を柔らかくする)と座薬(大腸を刺激する)を使用し、さらに摘便を併用することが多いようです。
また、排便管理と共に重要なのが、肛門周囲を清潔に保つことです。
排便後に紙で拭く程度では、肛門周囲は十分清潔にはなりません。肛門が汚れたままの状態ですと、うっ血が起こったり、かゆみや痛みの原因になったりします。

ですので、肛門部の清潔のために温浴が推奨されています。
方法としては、排便後に大き目の洗い桶に適温の湯をため、臀部をしばらく浸してから洗浄します。
温浴をすることによって、肛門とその周囲が清潔になるだけでなく、臀部を温められることで肛門括約筋の緊張がほぐれ、痛みが和らぐという効果もあります。

 

褥瘡(じょくそう)予防

褥瘡とは、骨の突出した部位など局所が持続的に圧迫されて血行が阻害されることによって、皮膚と皮下組織に虚血性変化や壊死が起こり、皮膚潰瘍などが生じる状態をいいます。
床ずれ(とこずれ)とも呼ばれています。
脊髄損傷患者の多くは、自身で身体を動かすことが困難なので、褥瘡が起こりやすい状態にあります。
定期的に十分な体位変換を行う必要があります。
2時間ごとが基本とされていますが、体圧分散寝具を使用すれば、4時間あるいはそれ以上の間隔で行われることもあります。

また、局所の持続的圧迫以外の褥瘡発生の原因として、栄養状態の悪化、血圧の低下などがあります。
ですので、褥瘡予防のためには、皮膚面の保湿と保清、栄養管理も重要であると考えられています。

このように、脊髄損傷患者は、長期臥床による様々な合併症あるいは併発症の危険があります。
これらを防止するために、脊髄損傷患者に対して頻繁な体位交換、他動運動、マッサージ、入浴、陰部洗浄等の介護が必要となります。

 

食事介護

脊髄損傷の麻痺が下半身である場合には、健常者と変わらず自立して食事することが出来ます。
しかし、上半身にも麻痺があり、腕が動かない・腕が口元まで上げられないと言う場合には、食事の介護が必要になります。

具体的には、食事は一口で含める大きさにし、噛みやすくする必要があります。
そして、食事中は常に観察して、声掛けをすることが重要になります。
会話やアイコンタクトなどで意思の疎通が出来るのならば良いのですが、発声が出来ないのであれば、「食べ物が熱い」「肉が固くて呑み込めない」など不具合があっても気づきづらいです。
そのため、食事中は患者から目を離さず、口の中の食べ物がなくなってから、次の食べ物がどういったものか説明して口に入れる必要があります。

また、のどから下にも麻痺がある場合には、飲み込む力が弱いため誤嚥をしやすくなります。
食べ物は通常食道を通って胃へと運ばれるのですが、誤って気管の方に食べ物が入ってしまうことがあり、健常者ならば咳き込むことにより気管より排出されます。
ですが、麻痺がある場合にはうまく排出できずに、食べ物がのどに詰まり窒息の危険性があるので、さらに注意が必要となります。

 

温度管理
脊髄損傷の症状に、温度を感じなくなると言うものがあります。
足に氷が当たっても、熱湯がかかっても、全く冷たくも暑くとも感じません。

それと合わせて、自律神経が働かなることにより、汗をかかなくなることがあります。
汗をかくことにより上がり過ぎた体温を下げて調整するのですが、それが出来なくなることにより熱中症に似た症状を起こすことがあります。

そのため、冬場に電気毛布を使って脱水症状を起こしたり、足に当たった電気アンカで低温やけどを起こしたりする危険性があるので、一年中エアコンを使い一定の室温を保つことが望ましいです。

もっと早くに香川・高松の弁護士に相談したらよかった…そういうお声をいただいております。お困りの際は香川・高松の弁護士へご相談ください。

 

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休業損害の算定

2012-07-06

 

 

交通事故で脊髄損傷と診断され、四肢や体の一部にまひなどの障害が残った場合、休業損害の請求を考える必要が生じます。

職を持って働いている方の場合は、事故に遭わずに働いていた場合に得たであろう給与の額で損失額を算定できますが、主婦の休業損害についてはどのように計算するかについて説明します。

 

実は、主婦としての休業損害を請求するための損害額と補償期間に関する解釈は極めてあいまいです。

仕事中と見みなすか、それとも仕事を休んだのかという判断を明確にできないからです。

そのため、主婦の休業損害の補償範囲を決める際には、通院期間を指標として採用するのが一般的です。

脊髄損傷になって症状固定までに病院に通った回数が実質90日で総通院期間が180日だった場合、2日に1回通院していることになります。

一方、総通院期間180日に対して実通院日数が30日だった場合、6日に1回通院していたことになります。

 

両者を数字だけで判断した場合、どのようにみなされるでしょうか?

2日に1回通院するより6日に1回通院した方が症状はたいしたことはなく、家事に対する支障もそれほど高くないとみなされる可能性が高いと言えます。

 

このように、休業損害の算定には、通院日数と総通院日数の割合が影響を与えます。

ただし、医師のいない治療所への通院は、手順を誤ると賠償請求で不利になる可能性があります。

 

休業損害は自賠責保険では、原則として15,700円で、これ以上の収入源である場合には証拠を提出することで19,000円を限度として支払われます。

 

主婦の場合は、最低額の15,700円の支給となりますが、それとは別に慰謝料として14,200円を限度として支払われます。

つまり、5,700円+4,200円=9,900が、1日に対して最大支払われる金額になります。

ですが、これは事故が起きてから治療が完了するまでの期間すべてに対して支払われるものではないことは、前述のとおりです。

治療期間が180日でも、通院した日数が90日であれば90倍、30日であれば30倍した金額になります。

 

しかし、整体師・マッサージ・鍼灸師などに掛かった日は、医師による治療と認められず治療費は支払われても、休業損害や慰謝料が支払われないこともあります。

また、症状が少し軽くなったからと2週間に1回など通院頻度を下げてしまうと、治療中にもかかわらず2週間に1回にした時点からの休業損害や慰謝料が打ち切られたり、相手側の保険会社から症状が軽いとみなされて不利な保険金の提示をされたりすることがあります。

 

外科医師やリハビリ病院であっても保険金の支払い基準に対する知識が乏しく、「医師の指示通り、2週間に1回の通院に変えたら、保険金が支払われなくなった。」と言うケースもありますので、自己判断で通院回数を減らす事だけでなく、医師から勧められた通院頻度であっても自分に不利にならないか確認する必要があります

 

中には「症状が重くないのに、そんなに何度も病院に行くのはちょっと…」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、これらのことは自賠責保険の休業損害や慰謝料だけでなく、のちのちの加害者に対する慰謝料などの算出にもかかわってきますので、弁護士など法律に詳しい専門家に意見を仰ぐ方がよいでしょう。

(自賠責の休業損害・慰謝料額などは平成277月現在のものです。)

 

心配だという方は、一度、香川・高松の弁護士にご相談のお電話を頂ければと思います。

 

 

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患者様の介護の方法

 

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損傷箇所による傷病名と症状

2012-06-22

脊髄損傷は、交通事故などで背骨に強い衝撃を受けたことが原因で、背骨(脊柱)の中に通っている脊髄という神経が損傷する傷病です。

脊髄損傷は、背骨の中をまっすぐ通っていて、司令塔である脳と体の各部を結んでいます。

そのため、脊髄を損傷すると、脳が発する命令が体の各部に正しく伝わらなくなって日常生活に支障をもたらす重大な障害が起こります。

 

脊柱は、部位ごとに名称が付いています。

上から頸椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎と呼ばれており、それぞれの個所を損傷すると、頸髄損傷、胸髄損傷、腰髄損傷、仙髄損傷、尾髄損傷という傷病名が付きます。

 

脊髄損傷の特徴として、損傷した脊髄の部分より下の部分が麻痺することが挙げられます。

そのため、脊髄の上部を傷めるほど、麻痺の個所が広範囲に渡り、症状が重くなります。

主な症状は、痛み、しびれ、けいれんなどですが、損傷した部位によっては、知覚障害、歩行障害、排泄障害などが起こることもあります。

 

脊髄損傷は、損傷の程度によって、完全型の脊髄損傷と不完全型の脊髄損傷に区別されます。

完全型の脊髄損傷は神経伝達機能のすべてが絶たれた状態、不完全型の脊髄損傷は、脊髄の損傷は部分的で一部の機能は残っている状態です。

 

・完全型の脊髄損傷

完全型の脊髄損傷は、神経伝達機能のすべてが絶たれた状態ですので、脳や脊髄からの命令伝達が行きません。

また、皮膚から感じる寒温や触感・痛覚なども脳や脊椎に伝わらないため、暑さや寒さ痛みなど感じなくなります。

 

そのため完全型の脊椎損傷では、損傷した脊椎の部位から下に障害が出るのですが、足を動かしたくても命令が伝わっていないため動きません

通常足に熱湯がかかると、反射神経によって熱さを感じると同時に足をひっこめると言う動作を自然としますが、こういったことが出来なくなります。

冬季などでは電気毛布により低温やけどなどの心配もあるため、こまめなチェックが必要となります。

 

勘違いしやすいのが「完全型の脊椎損傷なので、何も感じないだろう。」という考えです。

たとえば事故などで左足を切断してないにもかかわらず左ひざが痛いというような、幻肢痛と言うものがあり、完全型の脊椎損傷患者でも疼痛やしびれを訴えることがあります。

 

・不完全型の脊髄損傷

不完全型の脊椎損傷の範囲は広く、気にならない程度の軽いしびれがある場合から、足は全く動かないが温度や触感は感じるなど、患者によって症状は千差万別と言え、一人として同じ症状の患者はいないとも言えます。

 

不完全型の脊椎損傷の場合、事故のショックから温度を感じなくなっていたが、日が経つにつれ温度を感じるようになったり、反対に徐々に痛さを感じなくなってきたりと、改善もしくは退行することもあります

 

完全型・不完全型どちらの脊髄損傷においても、日々の患者の状態チェックが重要となり、介護者も自宅で介護する場合には介護日記や簡易なカルテを書くようにしておくと、医者の診察を受けた際に、治療や投薬の方針決めの手助けとなることが多いので、お勧めします。

 

お困りの際は香川・高松の弁護士までお問合せください。

 

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後遺障害に対する異議申立

2012-04-18

脊髄損傷で身体に麻痺などの障害が現れたので後遺障害認定を申請したが、申請した後遺障害等級が非該当として認められなかったなど、損保料率機構の損害調査結果に不服がある場合は異議申立を行うことができます。

 

■異議申立に必要な書類

・自賠責保険支払請求書兼支払指図書

・異議申立書(特に定められたものはありません)

・診断書・検査所見

・画像診断

・印鑑登録証明書(発行されてから3ヶ月以内のもの)

 

■異議申立の提出先:

被害者請求の場合:自賠責保険会社

事前認定の場合:任意保険会社に提出

 

提出書類は、いずれの場合も調査事務所に送付されて、調査事務所が所属する地区本部などで調査の結果、申立をした本人との面談は行わず、書面の審査のみで結論が出されます。

 

■異議申立の回数:何度でも申立ができます。

 

■異議申立の時効:異議申し立ての時効は最初の症状固定日から3年です。

 

(参考:「加害者に対する損害賠償請求権は、症状固定から3年で時効消滅する」平成16年12月24日最高裁小法廷判決)

すなわち、異議申立は何度でもできるといっても、その間に時効が進行しているので、何度でも申立できるとのんびりしていると、時効が成立してしまう恐れがあります。

 

時効の「最初の症状固定日」と言うのが曲者で、脊髄損傷の場合リハビリテーションにより改善する場合もありますが、のちに悪化したり、ほかの箇所に麻痺があらわれたりすることも考えられます。

 

また、悪化した場合でも、事故によるものなのか、加齢よる老化であったり、事故後に転倒事故を起こして再度患部に衝撃があった場合などは、医師でも判断に困ると言うケースがあります。

 

異議申し立ては当事者の面談が行われず、医師の診断書や検査所見、CTやレントゲンなどの画像診断と言った第三者が作成した書類でしか判断されないため、診断書を作成する医師にきちんと現在の症状を伝える必要があります。

いくら、医師に事故による麻痺がひどくなったと伝えても、診断書に記載されなければその先の調査事務所まで伝わることはありませんので、被害者や被害者家族が思ったような後遺障害認定が受けられないことになります。

 

そのため、初めに診察してもらった医師の診断結果に納得できず、別の医師にセカンドオピニオンしてもらったり、別の医療機関で診察してもらったりしていると、時効の3年があっという間に近づいてくることになります。

しかも、異議申し立ての申請中も刻々と時間が過ぎてしまうため、被害者や被害者家族がやきもきすることも珍しくありません。

 

ですが、交通事故専門の弁護士に依頼することにより、これらのことがスムーズに進むことがあります。

「医療所見なのに弁護士が関係するの?」と思われるかもしれませんが、交通事故を多数扱っている弁護士であれば、脊椎損傷の正しい診断を下せる医師を業務を通じて知っているため、「高松市ならば○○病院の××医師か、△△医院の□□医師がいい。」とのアドバイスがもらえるからです。

 

一人で悩んでいないで、香川・高松の弁護士にお問合せください。

 

 

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